【耐震補強・補修技術一覧表】

分類 工法名 工法概要 特徴 効果
締め固め コンパクショングラウチングデンバーシステム
(CPG工法)
極めて流動性の低い注入材を地盤中に静的圧入して固結体を造成し、この固結体の体積増加によって周辺地盤を圧縮、密度増大させる工法。
  • 無振動、低騒音で周辺地盤への影響が少なく、既設構造物の直近はもちろん直下地盤の改良もできる。
  • 上空制限のある場所や狭い作業空間でも施工できる。
  • 砂地盤の液状化防止。
  • 構造物の沈下修正、調整。
  • 基礎地盤の強化。
固結 地盤注入 3D−EX工法 ソイルパッカと特殊スリーブ管からなる注入管構造を用い、多連注入ポンプを一括管理して多ステージに同時注入を行うことにより、高能率な三次元急速浸透注入を可能にした工法。
  • 1セット最大16ステージの注入が可能となり、工期を短縮できる。
  • 注入間隔を1.5〜3mと広く設定でき経済的。
  • 脈動の無い吐出により、均質な浸透注入ができる。
  • 砂地盤の液状化防止。
  • 基礎地盤の強化。
グランドフレックスモール工法

誘導式の自在ボーリングとセルフパッカー方式の注入システムとを組み合わせた注入工法。

  • 既設構造物の稼働状況を変えず、直下地盤の改良ができる。
  • 地中で削孔ヘッドを回収することが出来るため、地表面に到達させる必要がない。
  • 構造物直下の砂地盤の液状化防止。
  • 構造物直下の基礎地盤の強化。
高圧噴射 パラジェット工法 交差噴流により地盤を切削するとともに、その切削土を押し出しながら低流動性モルタルを充填し、円柱状の改良体を造成する置換型の水平ジェットグラウト工法。
  • 地盤に関係なく、所定径の円形改良体の造成ができる。
  • 充填材の配合を変えることにより圧縮強度をコントロールできる。
(同上)
リサイクルジェット工法
(Hi−Jet工法)

施工時に発生する排泥を分級し、砂分と細粒分を注入材として再利用するジェットグラウト工法。固化材量により、固結強度をコントロールできる。

  • 産業廃棄物を大幅に減量できる。
  • 完全置換により、高品質、高強度の改良ができる。(10MN/m2以上)
(同上)
機械攪拌 DJM工法 改良材(セメント、生石灰など)を粉粒体のまま圧縮空気により搬送し、攪拌翼によって土砂と混合攪拌することにより地盤中に直径1.0〜1.3mの改良体を造成する工法。
  • 水を一切使用しないため施工に伴う泥土の発生がない。
  • 改良材の種類や混合量を変えることにより低強度から高強度まで任意に設定することができ、しかも他工法に比べ経済的である。
  • 砂質土から高含水比の腐植土まで広範囲の土質に対応できる。
  • 格子状配置により砂地盤の液状化を防止。【TOFT工法】
CDM工法 水を加えてスラリー状にした改良材(セメント)をグラウトポンプによって圧送し、攪拌翼によって土砂と混合攪拌することにより地盤中に直径1.0〜1.3mの改良体を造成する工法。
  • 改良の混合量を変えることにより低強度から高強度まで任意に設定することができる。
(同上)
浅層混合処理工法 アームの先端に特殊な攪拌装置を装着したバックホウタイプの施工機を用い、改良材(セメント、石灰など)と表層土とを混合攪拌して固化改良地盤を造成する工法。
  • 改良材の種類や混合量を変えることにより低強度から高強度まで任意に設定することができる。
  • 施工能率が高く確実な改良ができる。
  • 浅い(5m)砂地盤の液状化防止。
構造物補修
耐震補強
ADOX工法 コンクリート、岩盤、木材などのクラックに浸透性の大きいエポキシ樹脂を加圧注入して補修する工法。
  • クラックにVカットを施す必要がない。
  • ヘアクラックにも確実に注入できる。
  • 湿潤面や水中でも施工できる。
  • コンクリート構造物などの被災個所補修。
CFシート補強工法
(CRS、CCA、ハイパーCF工法)
高強度炭素繊維シートにエポキシ樹脂を含浸接着し、補強材として既存コンクリート構造物の補強や耐震性能、耐久性の向上を図る工法。
  • 水、塩、酸及びアルカリによる錆びや腐食に強い。
  • 構造物形状に合わせて自由に変形して貼り付けることができる。
  • 軽量なため、持ち運びや作業が容易。
  • コンクリート構造物の耐震性向上。
高耐力マイクロパイル工法

ボーリングマシンにより削孔を行い、異型棒鋼、高強度鋼管等の補強材を挿入し、さらにグラウトを加圧注入した小口径の削孔杭。

  • 施工機械、材料が小さいため既設構造物直近や低空頭での施工が可能。
  • 砂礫地盤から岩盤まであらゆる地盤に適用できる。
  • 構造物基礎の耐震性向上。
法面補強 ソイルネイリング工法 特殊加工した鋼棒(ネイル)を地中に設置し、土塊を構成することにより法面の安定を図る工法。設計(ネイルの間隔や長さ、傾斜角など)は独自の計算システムにより行う。
  • 合理的な設計計算法により安全性が高く、しかも多くの場合従来工法よりも経済的である。
  • 小型機械による施工が可能で、狭い場所や急傾斜地にも適用できる。
  • 永久構造物にも適用できる。
  • 法面の耐震性向上。